人生で初めて購入したパソコンは、MacのPerfoma6310だった。
1997年夏に購入しているから、かれこれ18年前のマシンである。まだ会社員時代、池袋ビックカメラで展示品処分だったのを確か20万くらいで買った記憶がある。2年ローンを組んで、この時に作ったクレジットカードは今も愛用中。すぐに使いたかったから配送を頼まず、金もないのにタクシーで江古田の自宅まで帰ったっけ。結局部品が足りず、再び池袋に舞い戻ることになったのだが、それもいい思い出だ。
Perfoma6310を買ってインターネットをやり始め、多くの人との出会いがあり、俺の人生が大きく動いていった。その辺の話はいずれ書いてみよう。
フリーになった後も最初の3年くらいはPerfoma6310 で仕事をしていた。ADSLの回線速度におっつかず、非常に重くて使いづらかったが、まとまった金がなかったし、テキストベースの仕事なのでなんとか昔のPCでも作業ができた。
2台目のWindowsのノートを購入した後はお役御免となり、嫁さん(当時は結婚前)が実家で使うことになった。それも1年くらいで、以後は電源も入れずに10年以上放置していたのではなかったろうか。嫁さん実家が断捨離をするというので、自分の家に持ってきたのをきっかけに、昔の思い出にでも浸ろうかとHDDのサルベージを企てる。折しも4月に新しいMacbook(ゴールド)を買ったのでここに吸い上げようと色々と手段を講じてみる。
で、実物はちょっと違うがこんな感じのケーブルを購入。
Perfoma6310はIDEという昔のHDDの規格。このケーブルはそいつをUSB経由で“外付けHDD”的に繋げられるというスグレモノである。いつか別の機会で使えるようにSATAという今の規格にも対応したものを選択しておいた。(最初は間違えてSATA対応のみをポチりそうだったが、得意先の方にFacebookで教えてもらったのは内緒!)
未だかつて一度も中身を出したことがないので、HDDをほじくり返すのは相当苦労した。わざわざ後ろのねじを取って、タバコのやにが付いたホコリを掃除しながらえっちらおっちらしていたところ、試しに検索したら取ってつけたような動画があったので参照する。HDDは正面から力づくで取り出すだけでOKということで愕然とする。蓋の外し方がうまくいかず、正面のカバーをハメられなくなってしまったが…
で、購入したケーブルに繋いでみるも最初は認識せず。
しかし、一度電源を切ると2回目で成功。macHDの名でデスクトップが登場しました。アプリなどは動かないけれど、テキストやJpegなどはしっかり生きている。ネスケのメーラーを見たかったのだが、ほぼ復旧できなかったのが心残り。
HDDサイズは1Gだが、使用済みは750Mくらい。毎度のように繋げて確認するのもわずらわしいので、フォルダごと新しいMacbookの256Gのほんの一部としてコピーする。思い出のPerfoma6310が、iPadに毛が生えたようなマシンに組み込まれるのは、何とも複雑な思いがした。
肝心の中身はというと、感慨深いファイルもちらほら。みんな何しているんだろうね。特に昔、ハマっていたSyunチャット館にいた人たち。オフの写真が出てきたが、もう連絡つかないしなぁ…
若かりし頃の原稿を見てみた。20代の頃の方が自信持って書いていたというか、勢いがあった。各方面への配慮という意味では弱いので何かあったら怖い面もあるが、遠い日の記憶の中にだけある花火のように、鼻の奥がツーンとする懐かしさと寂しさを感じましたわ。
昔のデータを見ていて、思うところがあれば、また何か書きまする。